2011年08月24日

福島第一原発事故から考える(その3)

 


全農林筑波地本OBの中山熙之さんから寄稿して頂いた「福島第一原発事故から考える」は今回でおわります。

3回を通じて掲載しましたが、ご意見など、ぜひ、コメントをお願いします。

かわいい

 冗談ではない。彼らには、爆発的に増えつつある世界人口と、じわじわと迫ってきた食糧危機が全く見えないのだろうか。国連の統計によれば、世界人口の推移は次の通りだ。197037億、200868億、205091(推計)。しかも、人口増加の主な担い手であるブリックス(ブラジル・ロシア・インド・中国−BRICs)は、工業化の進展に伴い農地と農業人口が減っている。つまり、人口増と所得水準の上昇によって食糧や飼料穀物の消費が増える一方なのに、国内の農業生産力が減退中。当然、これらの国では食糧の輸入が増えざるを得ない。特に中国はこの変化が急速で、かつての食糧輸出国から、今では食糧輸入国に変貌した。大豆の例をとれば、世界各国の輸入合計量8千万トンの中で、中国一国の輸入量は実に4千万トン(2009)

 人口著増諸国の食糧輸入が毎年右肩上がりで増えつつある。しかし、世界の農地面積には限りがあり、したがって世界の食糧供給力にも限度がある。だから、「金をだしても食糧が十分に輸入できない」時代が必ず来る。現在のように、日本が消費食糧の60%を輸入で賄うことは、遠からずできなくなるだろう。

 土壌的・気候的・水利的・技術的に農業生産ができる国は、食糧生産に励むべきだ。それは、自国民への食糧供給の上から要請されるだけでなく、人道の面からも要請される。なぜか。砂漠や極北の地で、農業生産をしたくともできない貧乏国を想像していただきたい。農作物を作れる日本が作るのをサボり、作るに作れず飢えに苦しむ貧乏国の目の前から金に飽かせて食糧をかっさらう―これは、道義的に許されがたい行為であるからだ。

 日本が食糧生産を増やそうとするとき、どうしても必要なものがある。担い手・技術・機械・種苗・肥料・農薬等々。だが最も基本になるのは土地と水と気温だ。気温は、日本の大部分が温帯なので最適と言って良い。水もオーケー。適度の降水量があり、灌漑排水施設も世界最高水準のものが用意されている。

 問題は土地だ。耕す土地がなければ、農業はできない。土地の中で最も有望なのが耕作放棄地。たとえ原野化・森林化されていたとしても、にわか林地を再開墾するのは、人力で原始林を切り開いた北海道開拓に比べれば遥かにたやすい。放棄地は、一度は農用地として使われたのだから、地形的・土壌的に営農可能地であることは保証されている。いわば、来るべき食糧危機に立ち向かうための「希望の星」が耕作放棄地だ。太陽電池パネルで覆ってしまうなど、もってのほかと言うべきだろう。

(おわり)


☆食料自給率関連サイト

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日本の食料自給率

 

筑波山_0059.jpg

木陰があるとホッとします。(つくば市内)


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